人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

蒼穹ぬムリカ星~琉球的徒然草~

murika.exblog.jp

☆☆☆☆☆☆☆☆

「わしズム」

「わしズム」という雑誌で沖縄特集をやっていたので
購入してみました。

責任編集長は「ゴーマニズム宣言」などで有名な、
小林よしのりさんです。

「ゴー宣」のほうは「王様は裸だ!」的な切込み口が面白くて、
初めの頃はよく読んでいました。
でも作者の交友関係があっちにいったり、こっちにいったり、
内容も自身の思想の正当性を主張するのに終始するという感じになり、
だんだんとこちらが疲れてきて、途中で読まなくなりました。

以前に出版された「沖縄論」も読みましたが、
自分に都合の良い資料だけを集めて主張をおこなっている、
という印象がしてあまり心に響くものがありませんでした。

で、今回の沖縄特集は「集団自決」の問題が取り上げられています。

軍の強制があったかなかったか。

メディアではいろんな情報や証言が錯綜していて、
何が本当なのかよくわからない状況です。

でも、当時の雰囲気のようなものは想像できます。

日本は神の国
お国のために死ぬのがあたりまえ

沖縄だけではなく、ほとんどの日本人がそう信じ込み、

「戦争なんてしたくない」

「死ぬのが怖い!」

なんてことは思っていても口には出せない、
出そうものなら、軍人からはもちろん家族や知人からさえ、
臆病者と非難されるという生活環境。

ひとつのことのみを信じ込み、
何が正しく、正しくないのかが自分で考えることができない。
異論に対しては徹底的に排除してしまう。

皆がそんな思考停止状態に陥る状況こそが恐ろしいです。

思考停止状態は特殊な環境だったから、
あるいは思い込みの激しい人間のみがなるというものではありません。
ごく日常的に普通の一市民に起こりうることです。

オウム事件、いじめ、食品偽装・・・。

もしも自分がそういう環境・組織に組み込まれていて、
周囲に対して「それはおかしい!」と言える人が何人いるでしょうか。

同調してしまうか、怖くて同調するフリをするか、
というのが大多数なのでは。

そういう状況がずるずる続くと悲惨な結果を招きます。

その最もたるものが戦争です。

なんだかとりとめなくなってしまいましたが、
何が言いたいかというと戦争は嫌ということなんですが。

この本に沖縄関連の話題として、
石垣島バブルのことが取り上げられていました。

今、石垣島では続々と移住者が増え続け、
新しいマンションや住宅が建てられて、
建設業者はウハウハ状態だそうです。

その一方で移住者と地元住民との摩擦が、
ちょっと深刻なレベルになっているということが書かれていました。

移住者の人にもいろいろ言い分はあるかと思いますが、
とりあえず住民登録はしておきましょう。
by chunse | 2007-11-05 08:20 | 見る・読む・聴く

by chunse