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蒼穹ぬムリカ星~琉球的徒然草~

murika.exblog.jp

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歌の壁

唄三線に携わるようになって早ン年。

下手なりにも練習をしっかりすれば、
そこそこ三線を弾けるし、唄も歌えます。

しかし、どんなに練習をしても、
超えられない壁があります。
それは・・・。

民謡らしく歌えない

誤解を恐れずストレートな表現をすれば、
「所詮、大和人の真似事」的な唄になってしまう。
このことを気にするようになって5年くらいなりますが、
未だその壁を越えることが出来ません。

その原因のひとつに歌い方以前に、
言語的なヒアリングが出来ていないことがあると考えています。

たとえばJ-POPには英語の歌詞がよく使用されます。
「アイ、ラ~ブ、ユ~~♪」というフレーズがあったとして、
そういった言葉は聴き取りやすいし、また歌いやすい。
しかし、向こうの人が歌う「I LOVE YOU」という言葉は、
聴き取りにくく、また発音がしにくい。

オール英語の歌にもなると、言葉を聴き分けることはほぼ不可能です。
歌う場合でも歌詞をみながらなら適当に歌うことはできても、
アクセントも発音もむちゃくちゃで向こうの人が聴いても理解できない歌になります。
そもそもヒアリングができていないものを、表現することに無理があります。

民謡についても英語ほどでないにしろ、
それに近いものを感じます。

で、とある場所にてそういった疑問について話をしてきました。
結論だけを箇条書きすると以下のような内容になりました。

・ネイティブでないから歌えないとなれば、そもそも歌うなんて無理な話。
・ネイティブでなくても、歌えている人はいる。
 たとえ100%でなくても80、90%に近づけることはできる。
・技術的なことでいえば口を縦に開けない。舌を喉の奥にもっていく(だったかな?)。
 声帯を下に引き下げる。
・歌えない理由を考えるより、手本になる唄を聴いてそれを丸呑みにする。

たしかにそうなんですよね~。
でも、技術の話については、実践してみても自然に歌うことが難しい。
意識しすぎると逆に妙な歌い方になってしまいます。

丸呑みについてもその通りだと思います。

英語の話に戻りますが、
学校でそれなりに英語の授業を受けたことのある大人と、
なんの知識もない子供に英会話を教えた場合、
どちらのほうが早くネイティブな英語を話せるか?

答えはもちろん知識のない子供のほうです。

子供は口の開け方がどうだ、テとイの間で発音する、なんて考えません。
言われた言葉をそのまま感覚で憶えることが出来るからです。

しかし、それが分かっていても大人になると、
感覚がついていけずいろいろ余計なことを考えてしまいますね。

でも、いつの日か、たとえ1曲でもいいから、
地元の人にも自然に聴こえる唄を歌ってみたいな~。
by chunse | 2008-03-09 00:48 | しまうた雑感

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